風が織りなす風景音楽「Journey」
ティンホイッスルやリコーダー、ハーモニカ、といった吹奏楽器を中心にした制作した風景音楽作品「Journey(ジャーニー)」をご紹介しています。
本アルバムタイトルは「旅」を意味する言葉ですが、比較的長い期間の旅を表し、転じて「人生」と置き換えられることもしばしばあります。
周りはもちろん、気づかない内に自分自身も変化していきます。それが良かったのか、或はそうでなかったのか、長い旅の果てに思う事もあるでしょう。それでも、最後には笑っていられるように今を全力で生きるしかありません。
今回の作品は、前向きなエネルギーをストレートにリズミカルなポップミュージックで表現しました。一部カンテレを演奏していますが、基本的には笛を演奏して楽曲に文字通り息を吹き込んでいます。
本当に辛い人にとっては絵空事かもしれないけれど、それでも、明日を目指す力の一助になれば幸せです。
収録曲について
本アルバムには以下の11曲を収録しました。全てご試聴頂けます。また、本作品は一冊の本という体裁をとっており、各曲には解説の代わりとして序文を掲載しています。
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- Where you and I livenwr008tr01bit.mp3
- 彼は扉を開けて振り向いた。「見なよ。外はこんなに良い天気じゃないか。傘なんて必要ないよ」視線を戻して、しばらく黙っていたが、やがて言った。「恐れる事なんてなにもない。明るい方向へただ飛び出せばいいだけだよ。他人の無責任な言葉に一体どれほどの価値があるというのさ」彼は息を一つ吐き、小さく首を振った。開けられたままの扉から微かに風が入ってきた。
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- Day of the first flightnwr008tr02bit.mp3
- その日は朝から晴れ渡り、風も穏やかだった。自転車で街区を走り抜けて丘へと急ぐ。途中、丘の上に人影を見つけ微笑んだ。「君もきっと喜ぶと思うよ」彼は前を見たまま続ける。「今日の空が青くて良かった」少しだけ後ろを気にして、彼は自転車の速度を上げた。
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- Summer runnwr008tr03bit.mp3
- 僕は彼女の手を引き、走っていた。やがて息が切れ、僕らは背中を合わせて腰を下ろした。「疲れた?」僕は自分の息が整うと彼女に言った。彼女は何度か頷いて、息を整えた後「でも、悪くないね」と振り向いて笑顔を見せた。大きな雲が僕たちに影を落とした後、立ち上がった。再び手をつないだけれど、どちらから手を差し出したかは覚えていない。
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- Silky windsnwr008tr04bit.mp3
- 「何を探しているのだろう」囁くような小声に顔を向けると、彼は僅かにあごをしゃくった。鳥が見えた。「触れられないものを信じて、飛び込むしかない時もあるだろうな。それでも、宗教や哲学より信じられるのだろうけどね」こちらを向かずに言葉を続けた後、視線が上を向いた。「見つかったみたいだね」鳥は羽ばたいていた。
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- Dance in the skynwr008tr05bit.mp3
- 鐘の音が聴こえなくなるのを待って彼は続けた。「…でも、彼らは気づいていないのさ。目に映っているものだってみんな幻想だってことにね。ただ”そう”思いたいだけの話だよ」僕が目で問うと、彼は察したのか振り向きもせず言った。「もちろんただの戯れ言さ」
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- Over the heavennwr008tr06bit.mp3
- 川面に水が跳ねた。彼の投げた石は対岸まで届かなかったようだ。もう一度。水が跳ねる。空を仰ぐとどこか遠くを見るように目を細めた。目の前の川も空も穏やかに流れて行く。彼は手近の石を手に取ると、一歩下がり、対岸に向って大きく踏み込んだ。
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- In the pastnwr008tr07bit.mp3
- 「ここで待っているから」もう何年も前にかけられた言葉だ。約束ではなかったから”忘れる”ではなく、最初から覚えていなかった。この言葉をかけた人の名前も顔も声も、もう思い出せない。ただ、時々言葉だけが飛び込んでくる。
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- Sage's eyesnwr008tr08bit.mp3
- 気づいているか?鏡の中には何も映っていない。それはただの幻影。風の運ぶ声を聞け。想いはいつか形になり、君の世界を包むだろう。さあ、目を開け。
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- Believe itnwr008tr09bit.mp3
- 日が傾きかけた頃に彼女はやってきた。大きな木の幹に優しく手を触れて言った。「独りっきりでいるには、長過ぎるわね。人生というのは」そして木に寄りかかった後、振り返って続けた。「あなたはどう?」
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- Tomorrows farnwr008tr10bit.mp3
- 「君に言われるまでもない」そう言って彼はすっかり冷めてしまったコーヒーを飲み干した。「でもね、分かっていても抗えないことというのは、あるものなのさ。君が気づいていないだけでね」目を閉じて、何かを考えるような素振りの後、コーヒーのおかわりを注文した。
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- Horizon blazenwr008tr11bit.mp3
- 何を語っても、結局のところ、ただ知らないというだけのことなんだ。世界を満たしているあらゆるものは決して一様ではないのだから。君の瞳が光を失う前に、私は私の知っている名前を呼ぶことにする。ここが「君と私の生きる世界」だよ。
購入について
本作品は有料配信によるダウンロードという形式で販売しています。1曲単位でもご購入頂けますが、アルバムとして全曲一度にご購入頂くと、1曲分お得です。購入方法などの詳細につきましては、配信サイト「monstar.fm」をご覧ください。以下のバナーからもサイトへ移動できます。
終わりに
風景音楽アルバムを作って、本作が8作目となりました。
アルバムを作る時は、必ず「自分にとって新しい挑戦や発見があること」をテーマとしているのですが、今回はリズミカルでポップな音楽をそのテーマとしました。
私自身、静かな音楽が好き、というものあるのですが、そういった音楽で好評を頂いて以来、映像音楽制作でも静かな音楽の依頼を頂くことが多く、これまでポップミュージックを作ってきませんでした。ただ、リズミカルな音楽ー特にラテン音楽ーは好きでして、いつかパーカッションなどを用いた楽しいポップミュージックを作りたいと考えていました。
8作目において、やっと形にできました。
色々な笛を吹いています。カンテレをつま弾いてます。ピアノを弾いています。
楽しい事をするのではなくて、する事が楽しい。そんな気持ちが宿っていれば、と思います。
さて、最後になりましたが、今回ご助力頂いた皆さんに、改めて感謝します。ジャケットを制作頂いたKome氏には忙しい中、たくさんの注文してしまいました。ごめんなさい。でも、氏と知り合って十年強。本当に心強い仲間がいて幸せです。そして、私の音楽を聴いてくださる皆さんには、感謝の言葉もありません。本当にありがとうございます。
多くの人の旅が良いものとなりますように。

